府中通信 9月11日 河崎啓一
globalなお話が飛び交うなか、こちら東京の片隅、府中からのレポートです。久しぶりに行き合いの青空が広がる9月10日の昼下がり、老人ホームスタッフの美しいおねえさまと散歩にでました。
小川の土手に赤い花を見つけ「彼岸花だ」と指さしました。「あら、ほんと。あ、こちらにも。早いわね」「慌てん坊だ」私は笑いました。そして二三歩進み「メダチガリヤかも」と顔を見合わせ又笑いました。帰って、おねえさまと握手して別れ、居室に寛いでしばし。「あっ」と思いました。「あの彼岸花、めったに外出できない私のために、大急ぎで咲いてくれたんじゃないか」私は悔いました。世の森羅万象にrespectし、感謝を誓ったはずなのに、91歳にしてなお心がpoorなることを知り、反省の底に沈んだのであります。