盛土か否か 7月10日 青野正宏
7/9のリモートミーティングで、熱海の土石流に関連して盛土の件が話題になりました。会員のなかでは宅地造成された土地を買った人が結構いると思われます。特に鎌倉市や横浜市南部の丘陵地帯では宅地造成地があります。また、自宅が、盛土されたところでなくても熱海のように上流が盛土されていれば危険です。ところが、宅地造成前の図面がないから実態がよくわからないという話になりました。
鎌倉市に関していえば、鎌倉今昔探索の会で作成した「谷戸の記録」は、宅地造成前と現在との比較も調査目的のひとつとして、昭和29年と現在(といっても平成16〜26年であるが現在と大差ないと考えて良いでしょう)の比較図を載せました。2m単位の等高線で地図が記載されていますので細かくわかります。この資料を図書館で借りることもできますし、個人的に作成前の原稿のDVDも持っています。
しかし、鎌倉市以外も含めてもう少し簡便に調べる方法を紹介します。Webで「今昔マップ」で検索し、「今昔マップon the web」を選択します。そうすると、いろいろ選択を重ねれば、現在の地図と過去の地図の比較図が出てきます。宅地造成前の時代の地図を選び、自宅周辺近くを拡大して対照させます。マーカーが過去の地図と現在の地図とで連動させて動くようになっているので、自宅周辺にマーカーを持っていけば、過去が丘陵地帯であればその時の高さはだいだいわかります。地図は10m単位の等高線で多少粗いが、等高線の間のどの位置にあるかを見れば、推定はつきます。なお、現在の位置の高さは、例えばmapionの地図で場所を選んでクリックすれば家単位で敷地の高さが出てくるので比較することができます。
今昔マップは、この目的以外にも過去と現在との比較がいろいろできて、興味深いと思います。