誕生日に寄せて…  4月19日 木暮 郁雄

 図書館に不要になった古本を貰いに行ったがなし。この所、不漁です。借りたい本もなし。
帰途、等覚寺さんの前を通ったら、お釈迦さまが祀られていました。入ると、時節柄、甘茶はなしと。脇に、ボトルのお茶とお菓子の袋があったので、袋を頂いて帰りました。82歳になりました。
 私のこの日の思い出は、疎開先の渋川の真光寺さんで、本堂に上がって、大きな寝釈迦の像を見たことです。1年生だったでしょうか。蒲田に引っ越してからも、近くの小さなお寺さんでお祝いがあった記憶があります、
帰宅して、お寺さんの土産物を出したら、アラ、今日は、誕生日でしたわね、と言い、お金を少し出して、好きなものを買って頂戴、でした。まあ、こんなもんです。家内の誕生日は覚えていますが、特にお祝いも言いませんし、何もしていませんから…。
 父は85まで生き、母は92歳まで。今までの健康状態などからして、私もそこまでは大丈夫かな、と思ってます。
 では、これから何をするかと思っても、昨日と同じことで、先日、図書館で貰って来た、芥川と漱石全集をボツボツ読んでは、その出だし数行を書き込むことにしますか。
 漱石の猫は、「…。どこで生まれたか頓と見當がつかぬ。何でも…」位までしか読んでいませんでしたが、538ページではとても読む気になれません。芥川は、短編が多いので、少し読めそうです。目下、『余の愛読書と其れより受けたる感銘』『谷崎潤一郎論』を読んだ所です。『蜜柑』は、以前にも読みました。東京に出稼ぎに行く姉が、沿線で見送る弟たちに車窓からミカンを投げ与えるという話で、筆者の横須賀の高校の教師時代に見たことを書いたもののようです。
まあ、パソコンを相手に日記みたいなのを書き込んだり、庭いじりの日々となるのでしょうか。