鎌倉橋巡り解説(6) 2月1日 青野正宏

13 筋替橋(鎌倉十橋のひとつ)
再び小町皇子に戻りさらに北上する。金沢街道と合流し、さらに北に進む。道が北東から東に曲がるところにあるのが筋替橋である。筋替橋の碑があるのみで川の気配はないが、北から南へ西御門川が暗渠となって流れている。その痕跡は筋替橋の交差点から南東側の路地を30mほど進むとその先が開渠となって水が流れ出ているのがわずかに見える。

14 柳原神池
 筋替橋から西に向かい東鳥居から鶴岡八幡宮の境内に入る。流鏑馬道を鎌倉国宝館角で白旗神社の方向に向かい神社の手前で左に曲がると柳原神池があり、その真ん中に朱塗りの欄干がある橋がかかっている。名前の由来は諸説あるが、森のなかの池というというところでなかなか風情のあるところである。

15 太鼓橋(上ノ下馬橋)
鶴岡八幡参道を一の鳥居前まで戻る。源氏池と平家池があり、結ばれているが それを渡る橋が太鼓橋である。ただし、この橋は通行止めで渡れなくなっており、左右に架けられている橋を渡らなければならない。下馬四つ角にある橋(の跡)の欄干には単に「げばはし」とあるが、これを下の下馬橋とし、この橋を上の下馬橋としている解説もある。

16 中ノ下馬橋
 若宮大路の西側の歩道を鎌倉駅方面に向かって歩く。二の鳥居付近の小町踏切から続く道との交差の歩道に欄干がある。暗渠となっている御谷川に架かる橋の名残である。下馬四つ角の橋を下ノ下馬橋、源平池を結ぶ橋を上ノ下馬橋とすると、この橋を中ノ下馬橋と称すると書いてあるものもある。

17 瀬戸橋。
 中の下馬橋から小町踏切方面に向かって進むと小町通と交差する。ここに扇川が流れており、橋がある。名前は瀬戸橋で橋の名は東北隅の低い欄干が残っており、ここに記されている。この四つ辻の北西側にちゃんとした欄干があり、開渠となって川が流れているのが見える。ただ、時としてこの欄干の周りにいろいろなものが仮設されることがあり、ここに橋があると気がつかない場合が多い。

E 西御門川
西御門の谷戸を流れる川。来迎寺・熊野神社あたりから溝らしきものが感じられるが最初から暗渠である。付属小学校のグラウンド、筋替橋のあるところを通って、さらに路地の下を流れ、わずかに滑川合流の直前100mほどが開渠となっている。


F 御谷川
 鶴岡八幡宮裏の御谷から流れ、鶴岡八幡宮の境内の周囲を堀のように囲んで流れ、若宮大路西側歩道の下を暗渠として流れ、二の鳥居付近で扇川に暗渠のなかで合流する川である。若宮大路の鶴岡八幡宮近くはよくわからないが、二の鳥居付近に近づくと暗渠の上に店が張り出しているというのが観察できる。

西御門川 御谷川


筋替橋

西御門川開渠部

柳沢神池に架かる橋

中ノ下馬橋

瀬戸橋