相州江の嶋弁財天開帳詣本宮岩屋の図 7月3日 木暮郁雄
 江の島を裏側から見た広重の大きなカラーの絵が、ノートに貼ってあります。島の裏側は波に浸食された洞窟がぽっかりと口を開ける。30人以上の気飾った女性が、一部は日傘をさしています。素裸の男の子が海に飛びこんでいます。右手にぽっかり口を開けた洞窟。岩屋の背後の山には枝ぶりのいい松の木。白帆の船が9隻、その奥には富士山。
 この「江の島岩屋」が、弁財天信仰の発祥地だとか。相変わらずの構図の良さ、構成、色が素晴らしい絵です。