新年のご挨拶               飯田朝明

明けましておめでとうございます

 湘現会会員の皆様におかれましては、新年が幸多き年でありますよう、心よりお祈り申し上げます。
社会の動きがコロナ株によって大きく左右される「株式社会」が一昨年から続いていますが、今年こそ国民の一人一人に平穏な日常生活が戻ることを願い、また、日本、そして世界全体での経済・社会活動が元のように活発で上向きになるよう、大いに期待しています。
 私は、昨年4月から、会の代表という、思いもしなかったお役をお受けすることになりましたが、初代代表の灘上哲之助氏の会創立の理念とそれに続く諸先輩の会への熱い思いと多くの貴重な業績を受け継ぎ、微力ながら、会の活性化に努めたいと考えていますので、よろしくお願い申し上げます。

 湘現会は、令和2年度におきましては、定例会をはじめ、各分科会は、コロナ禍のため、軒並み大きな制約を受け、全般的に思うような活動ができませんでした。
こうした状況のまま令和3年度に入りましたが、4月の総会については、コロナ感染防止策に努めながら、開催することができました。ところが、6月の定例会は、感染状況が悪化してきたため、7月に延期して催行しました。さらに、8月の定例会は、コロナ第5波のため再び延期し、9月に催行しました。その後は、コロナの感染状況がやや改善されてきたこともあって、10月、12月と予定通りに催行しまして、結果的には、年度計画の定例会のスケジュールは、2月を残して、ほぼクリアすることができました。
 また、分科会については、やむなく休会している会が2、3ある中で、鎌倉の今昔探索の会(CPCの会)、歩こう会、笑考快議処などは、分科会の幹事役の方々の熱意や創意、工夫、そしてメンバーの皆さんの協力によって、コロナ禍前の水準に近い活動をするようになってきています。その他にも、イタリアン料理講座は、講師のご都合もあり、休会していましたが、11月に第30回講座を開催しました。なお、平成23年から続いたこの講座は、今回をもって終了しますので、有終の美を飾った形です。今までは分科会としての活動でしたが、今後は、「この指とまれ」企画として、同様の講座を開催することを目指しています。
 このほかの活動としては、パソコンのZOOM MEETTING機能を活用してのリモートミーティングを3年1月から開始しました。これは、約1時間半の間に、一つのテーマについて、参加者の一人が、まず講演する、あるいは話題を提供し、その後、これに関して参加者全員が意見交換するなどのことを行うのです。この試みは1年続けて、現在、ようやく軌道に乗ってきています。これは、コロナ禍での会社等でのテレワークの湘現会版ということができます。リモートミーティングは、近く、分科会に格上げすることになっています。
以上申し述べたことは、関係の方々の熱意があってこそ、はっきりとした形になったもので、関係の皆様方のご尽力に対し、厚く御礼申し上げる次第です。
 
  毎年恒例となっていた新年会は、昨年と同様、今年も開催を見合わせることになりました。そういう中で、「会員が互いに声を掛け合い、元気を確かめ合う温もりの場が今こそ必要である」とお考えになった堀河前代表代行の発案により、来る1月21日、玉縄学習センターにおいて、「Face to Face」を催行することになりました。この催しは、この指止まれ方式で行うことを予定していましたが、新年会を取りやめた中で、会員が集うことのできる、コンパクトな好企画であると考え、本会主催で開催することと致しました。
 なお、この詳細については、昨年12月発行の会報及びチラシをご覧頂きたいと思います。皆様には、コロナ感染防止策に留意のうえ、ご参集頂きますよう、よろしくお願い致します。
 それ以降のイベントについては、2月の定例会では、「冬の星座」について、天文学の専門家に講演して頂くことになっています。また、各分科会も、様々な企画をし、その実施を準備しているところです。ご期待頂きたいと思います。

 私は、湘現会は、古都鎌倉の地に生まれた、“手作りの花壇”ではないかと、思っております。
まず、会を創立された灘上様と創立メンバーの皆さんが、雑草しか生えていなかった土地に鍬やスコップを入れて耕し、それから種を蒔き、あるいは若木を植えました。そして、肥料を施し、土をかぶせて水をかけたのです。その後は、雑草を取らなければならないこともあったと思います。
 そのうち、それらの草木は、成長して花を咲かせ、実を付けました。すると、それを見た人が、新たに会に入ってきました。そして、その人達は、これと同じようなことをまた行いました。その間、世の倣いで、会員の出入りはありましたが、こうしたことが繰り返され、25年続いて、平成30年に創立25周年記念式典を挙行するまでになりました。湘現会花壇は、見事なお花畑になったのです。

 湘現会は、令和3年度の活動計画の中で、「会の行事への参加と会員の元気をつなげよう」ということを、重点事項として掲げています。
そこには、「湘現会は、創立以来、会員の全員参加を目指す、開かれた会でした。会員の皆様には、本会を是非とも有効に活用して頂き、そして、可能な限り会の諸行事には積極的に参加して頂くことをお願いします。」と書いてあります。
 会への積極的な参加は、湘現会花壇に種を蒔き、肥料や水をかけることになるのです。これは会員の元気の源になるだけでなく、会自体に活力を与えることにもなるのです。双方は、相互依存関係にあるのです。
湘現会花壇を春夏秋冬、一層美しく、賑やかなものにしていきたいものです。

 年頭に当たり、湘現会の諸活動を紹介しながら、私の所信の一端を述べさせて頂きました。
会員の皆様には、湘現会に対する、変わらぬご理解と一層のご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

         令和4年 元旦